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2023/03/08

 8日の市場は日経平均が4日続伸。終値は前日比135円高の2万8444円で昨年11月24日の高値を超えてきた。前日の米国株が利上げ加速懸念で大きく下げたためある程度の下げは覚悟していたが、開始数分で70円ほど下げた後はすぐにプラス圏へ切り返すなど、予想外の下値の堅さに目先筋の売り方も買い戻さざるを得ない状況となっている。1ドル=137円台に入った円安も日本株の底堅さに貢献。2万8500円が完全に視野に入っている。

 昨日の米国市場はFRB議長の議会証言を受けてダウ平均は5日ぶりに大幅反落した。この日議長が最近のインフレ圧力の強さに言及し、最終的な政策金利が従来想定より高くなる可能性を示唆した。これで今月の利上げ幅が0.5%に拡大するとの見方が強まり市場はほぼ全面安の展開。金融政策の影響を受けやすい2年債利回りが2007年6月以来の水準に上がるなど改めて金利高を織り込む状態となっている。21日のFOMCまで金利に敏感な相場が続きそうだ。

 さて、東京市場は日経平均が底堅く4日続伸。米株安によって下げが予想されていたが、想定以上に下値が堅くかえって相場の強さを知る契機となったようだ。チャート面からももち合い上放れの強さがはっきりと出ており、今しばらくは買い方有利の流れとなろう。最近は中国の景気回復や今月から中国からの渡航者への水際対策が緩和されたこともあり、中国関係がポジティブ要素にもなっている。