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2022/07/01

 7月最初の取引となる本日の市場は日経平均が大幅に3日続落。終値は前日比457円安の2万5935円だった。朝方は前日までの下げの反動で買い戻しが先行したが、次第に米株安など世界景気の先行き不透明感による売りが勝り日経平均はマイナス圏へ。寄り前に発表された6月の日銀短観が事前予想より悪化したことや円高が意識された面もある。ロシアが液化天然ガス「サハリン2」を国有化したとことで日本のエネルギー調達に支障が生じることも重しとなった。

 昨日の米国市場は消費関連指標の伸び鈍化を嫌気してダウ平均は反落した。この日発表された5月の米個人消費支出が低調で、物価の高止まりと消費意欲の減退が意識された。今後も利上げが続くため景気の先行き不透明感が強まっている。一方、四半期末を迎え安くなっている株式をリバランス買いする動きが続き下値はある程度限定された。米主要指数の上半期の下落率は15〜20%と大きく、それぞれ50〜60年ぶりの記録となっている。

 さて、東京市場はなかなか買い材料の見当たらないなか、景況の不透明感を漠然と売る動きが続いている。日銀短観の悪化は上海のロックダウンの影響が大きいと見られているが、足元の物価上昇が止まらないことや国内の電力逼迫などネガティブな要素も多く、指標の悪化は一時的ではないとの見方が増えている。日経平均の下げは一時550円に達するなど来週も波乱含みの展開となりそうだ。