トップページへ戻る

バックナンバー

2022/11/28

 28日の市場は日経平均が続落。終値は前週末比120円安の2万8162円だった。前週末の米国市場でハイテク株が売られた流れを受けてマイナスのスタートに。2万8000円の大台を割り込むほどではないが、相場全体が高値圏にあるためちょっとしたきっかけで売り物は出やすい状況にある。円安や米株高が止まると方向性を失うのはいつものこと。10月安値から始まった戻り(上昇)相場がそろそろ2カ月経つため、好材料への反応度が落ちてきている雰囲気もある。

 前週末の米国市場は11月のFOMC議事要旨の内容を評価してダウ平均は3日続伸し4月21日以来の高値となった。議事要旨では大多数が利上げ幅縮小を考えていることがわかり、さらに来年の早い段階で利上げがストップするとの見方まで広がった。これを受けて景気敏感株に買いが入った。一方、中国で新型コロナの感染が拡大しており、中国アップル工場の生産にも影響が出るようで同社株が下落。ハイテク株にも売りが波及しナスダック指数は3日ぶりに反落している。

 さて、東京市場は週初から力なく下げるなど買い方の勢いが落ちてきている様子がうかがえる。世界的に半導体景気に陰りが出ていることや、ロックダウン拡大による中国景気の先行き不透明感が目先筋の手じまいを急がせているようである。チャート面では下値10日移動平均線(2万8070円)がサポートする形となっており短期トレンドはまだ保たれている。