トップページへ戻る

バックナンバー

2022/03/24

 24日の市場は日経平均が8日続伸。終値は前日比70円高の2万8110円だった。昨日の米国株が反落したことに加え、原油相場が急伸しているため前半相場は一時415円安まで売り込まれる場面があった。ここまでの7日間で日経平均は2900円近くも上げており当然の反落かと思われた。しかし、後半に入るとじわじわと巻き返すなど相場のコシはかなり強い。期末の配当取りや円安による輸出株の利益上振れ期待などがあり、この水準でも相場を下支えしているようだ。

 昨日の米国市場は原油先物(WTI)の急伸を嫌気してダウ平均は反落した。米原油在庫減少やウクライナ情勢悪化とその長期化が原油価格を押し上げるとの見方が強まった。長期金利も一時2年10カ月ぶりの水準に上昇。これにより趨勢的な消費減退が予想され売りが広がっている。一方、相場のここまでの戻りを考えれば上げ一服もやむなしか。金利上昇は基本的に株式にはマイナスだが、ウクライナ情勢があってもこの水準にあること自体相場の質はそれほど悪くない。

 さて、東京市場は米株反落をきかっけに目先筋の売りで押される場面が続いたが、売り一巡後は意外にも買い手が多く日経平均は結局は8連騰を達成している。ウクライナの戦争前の水準を大きく超えており、これによる景気悪化の大半を織り込んだことになるだろう。短期的な需給要因として期末の配当取り、さらに3月期末配当の再投資(約1兆円)需要が売り方の買い戻しを強く誘っているようだ。