2023/09/27
27日の市場は日経平均が小反発。終値は前日比56円高の3万2371円だった。前日の米株安を受けて開始直後は3万2000円の大台を割り込む場面があった。しかし、売り一巡後は徐々に下げ幅を縮小。国内長期金利が低下しているほか中国でハイテク株が上昇していることも支えに。終盤にかけては機関投資家が期末に受け取る配当を先回りして買う再投資への思惑が働き、それを見越してさらに先回り買いする動きも加わったようである。昨日の米国市場は長期金利の上昇が重荷となってダウ平均は反落。下げ幅は3月22日の530ドル安以来の規模となった。当局関係者が利上げ継続の必要性に言及したことで長期金利が今年の最高利回りを更新。ドル高進行の負の部分も意識されて幅広く売られてしまった。また、米議会の予算協議が難航しており政府機関が一部閉鎖となるリスクも織り込み出している。ダウ平均は6月6日以来の安値となるなど主要指数は軒並み下げてしまった。
さて、東京市場は米長期金利の上昇に一時は押されながらも、最終的には反発に転じるなど独自の需給的強さを見せる1日となった。期末配当分の再投資に関してはETFや国内年金を中心に1兆円を超えるとの見方もありインパクトは十分だ。首相の経済対策5本柱はまったく材料視されていないが、企業の努力で株価水準は着々と水準を切り上げる状態にある。