トップページへ戻る

バックナンバー

2023/08/08

 8日の市場は日経平均が3日続伸。終値は前日比122円高の3万2377円だった。前日の米国株が大きく反発した流れから前場は一時300円近く上げる場面があったが、3万2500円という心理的な節目を超えた辺りから戻り売りが強くなり、その後は上げ幅を縮小してもみ合う展開となった。朝方発表された6月の消費支出は4カ月連続の減少。インフレで賃金が上がらず消費に余裕がなくなっている図式が鮮明だ。内需の先行きに不安があって買い上げにくい面もあるだろう。

 昨日の米国市場はFRB高官が一段の利上げに慎重な見方を示したことでダウ平均は4日ぶりに大幅反発した。この日NY連銀総裁が「物価指標が落ち着けば名目金利を来年に引き下げることは当然」と発言したことが好感された。ダウ平均は直近3日間で500ドルほど値下がりしており値頃感による買いも入りやすくなっていた。この日は他の主力企業の決算の良さも評価されて、ナスダック指数も5日ぶりに反発している。

 さて、東京市場は日経平均が3日続伸するなど目先の底打ち感が強まっている。一方、戻りに勢いがなかなか出ないことも事実で本日は上値25日移動平均線(3万2611円)辺りで上げがストップしてしまった。円相場が1ドル=143円台半ばをマークして外部環境は整っているが、6月相場のような勢いある外国人買いが戻って来ず、8月相場はレンジ(往来)相場に終始しそうな雰囲気だ。