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2020/12/28

 週明けの市場は日経平均が反発。終値は前週末比197円高の2万6854円で、およそ半月ぶりに終値ベースの年初来高値を更新した。前週末の米国市場はクリスマスのため休場。本日は材料不足で動きが乏しいかと思われたが、トランプ大統領が米追加経済対策について「法案に署名した」と米紙が相次いで報じ、東京市場ではこれを好感する買いがにわかに広がった。米経済への悪影響が和らぐとの見方から時間外取引の米株先物も上昇。取引時間中の日経平均を強く後押ししている。これで懸念されていた米政府機関の一部閉鎖も回避。今晩の米株上昇を先取りして織り込むような動きとなっている。

 一方、新型コロナ変異種の感染拡大など懸念材料も多く、上値2万7000円に近付くと上昇の勢いは鈍りがち。本日から全世界からの外国人の新規入国が来年1月末まで停止され、「GoToトラベル」の全国一斉停止も始まるなど、経済活動の一段の停滞を招くことが懸念されている。東証1部の出来高は引き続き8.9億株と低水準で、2万7000円を上抜くような実需マネーは入ってきていない。日経平均のチャートの形は下値が25日移動平均線(2万6640円)にきっちりと支えられており、移動平均線で見た上昇トレンドは維持。約1カ月ほど上値は2万7000円手前で抑えられているが、この間の下値は切り上がっており、12月相場は強もち合にあった様子がうかがえる。下値が安定しており来年につながるチャートの形といえよう。