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2020/12/22

 22日の市場は日経平均が大幅に3日続落。終値は前日比278円安の2万6436円だった。英国の新型コロナの変異種拡大で欧州40カ国以上が英国からの入国停止を実施。経済活動が停滞し景気が一段と悪化するとの懸念から欧州株が大幅下落し、外国人のリスクオフの動きが日本株にも波及した。もともと日経平均は2万7000円のカベが抜けずに調整しやすい状況にあった。年末接近で主力投資家も動けず先物主導で振れやすくなっている。

 昨日の米国市場は追加経済対策への期待からダウ平均は反発した。この日は取引開始早々から新型コロナの変異種拡大懸念で400ドルを超える下げを演じたが、売り一巡後はじわじわと下げ幅を縮めていった。与野党幹部が20日に9000億ドル規模の追加経済対策で最終合意したことが効いてきたようだ。WHOが新型コロナの変異種について、これまでに開発されたワクチンが有効だとの認識を示したこともひとまずの安心感につながっている。

 さて、東京市場は新型コロナの変異種拡大を受けて目先筋の売りが広がり、日経平均は約1カ月ぶりの規模の下げとなった。高値もち合いがここ3週間ほど続いていたため、チャートの上では下放れという調整局面入りの形となっている。本日はマザーズ、ジャスダックなど新興市場の下げも大きく、年内相場は買い一巡となった感が強い。WHOなどワクチンが変異種にも有効との見解を示すが、時間外取引で米株先物が下げるなど織り込みには時間が必要のようである。