2021/03/10
10日の市場は日経平均が小幅続伸。終値は前日比8円高の2万9036円だった。序盤は米金利低下や米ハイテク株高を好感して200円を超える上げ幅を示現したが、買い一巡後は早くも様子見に転じ前日終値を挟んで一進一退の動きに。米10年債入札を前に金利動向への警戒感から上値を追いにくくなっている。一方、下値は堅くほとんど深押しする場面は見られない。小型株指数以外は全て上げており基調の強さは感じられる。昨日の米国市場は長期金利の上昇一服を受けてダウ平均は小幅ながらも3日続伸した。今週中にも追加経済対策が成立する見通しから買いが先行。長期金利も低下し、ダウ平均の上げ幅は一時350ドルほどまで広がった。しかし、過去最高値に迫ったことから目先筋の利食い売りも増えて取引終了にかけて伸び悩んでしまった。ハイテク株の多いナスダック指数は金利低下から大幅上昇。3.7%の上昇率は本年最大となっている。
さて、東京市場は朝高の後に伸び悩む上値の重い展開に。押し目買いの実需資金はあっても上値追いの投機的資金は乏しく、材料不足もあって膠着しやすい状況だ。チャート面では10日移動平均線(2万9236円)が上値を抑える格好となっており、かれこれ2週間以上も抵抗線として作用している。まずは明日以降、ここをクリアすることが前進への条件となってこよう。