2020/06/12
12日の市場は日経平均が続落。終値は前日比167円安の2万2305円だった。昨日の米国株急落を受けてリスクを回避する売りが膨らみ開始15分で700円近い下げを演じた。売り一巡後は個人投資家などの押し目買いで徐々に下げ幅を縮小。日経平均は昨日に600円以上も下げていただけに、売り物は先行してある程度こなされていた感がある。ザラバで下値が200日移動平均線(2万1749円)近くに達したことで目先の底値は入った可能性がある。昨日の米国市場は新型コロナ感染第2波の現実味が帯びてきたことでダウ平均は大幅に3日続落。1861ドル(約7%)安は過去4番目の記録となった。早期に経済再開に踏み切った南部の州を中心に感染者数が顕著に伸びている。ロックダウンへの警戒から景気敏感株を中心に幅広く売られてしまった。マインド的にも経済再開買いはこれで一巡。米国株は再びコロナを意識した展開となるだろう。
さて、東京市場は米国株急落で序盤こそ大きく下げはしたが、きのう、今日と下げが急ピッチだったことで目先の値幅調整一巡感が出始めている。日銀のETF買いや売り方の持続的な買い戻しもあって下げ幅を1/4まで縮小。米株先物が時間外取引で堅調に推移していることもプラスに働いた。もっとも、今後の展開を考えると買い材料も一通り出尽くしているため上値は限られてきそうだ。第2波への警戒や高値波乱の米国株動向など注意すべき点は増えつつある。