2023/03/09
9日の市場は日経平均が5日続伸。終値は前日比178円高の2万8623円で、昨年8月26日(2万8641円)以来、6カ月半ぶりの高値となった。前日の米ハイテク株高や足元の円安基調が支えとなって開始から200円を超える上昇。中国を始めインバウンド消費の本格回復期待や3月決算の配当取りもあって2万8500円の心理的な節目を超えて推移した。後半は過熱感から伸びを欠いたが基調の強さは昨年来高値を更新しているトピックスにも表れている。昨日の米国市場はFRBの利上げ再加速を警戒してダウ平均は小幅続落した。前日の上院に続いてこの日は下院でもタカ派的な証言を議長が行ったため売られる展開に。いくつかの良好な経済指標の発表があって景気敏感株や消費関連株、そしてハイテク株の一角には買いが入ったが、政策金利が従来の想定より高くなる可能性が高まっていることから個別物色にとどまっている。長期金利の上昇一服でハイテク株の多いナスダック指数は小幅ながらも反発している。
さて、東京市場は本日も上げてもち合い上放れの勢いを持続している。序盤に300円近く上げたところで短期的な行き過ぎ感が意識され出したが、あっさりと2万8500円を超えたことで2万9000円という目標値も据えやすくなっている。最近では業績面(PER)からの割安感より資産面からの割安さが意識され、低PBR銘柄を物色する動きも強まっている。需給の良さは当面は続きそうだ。