2025/03/11
11日の市場は日経平均が反落。終値は前日比235円安の3万6793円だった。前日の米株安と1ドル=146円台の円高を受けて一時は1000円を超える下げ幅まで示現。トランプ大統領が景気をある程度犠牲にしても関税を強化する方針を示したため世界的な景気後退懸念が浮上した。日本への関税が免除されないことも売り要因に。一方、下値が一時3万6000円を割り込んだことで短期的な下値達成感も。その後は目先の底打ち感から急速に下げ幅を縮めて終えている。昨日の米国市場は景気の先行き懸念が増したことからダウ平均は大幅反落した。この日トランプ大統領が関税強化による米景気の一時的な景気後退を否定しなかったため幅広い銘柄に売りが出た。多少なりとも関税政策を緩めるのではとの見方もあったがこのような発言を受けて市場は期待を後退させている。リスク資産から債券など安全資産に資金をシフトする動きが活発化し米債券は上昇(利回りは低下)。一方、ハイテク株が大きく下げてナスダック指数は半年ぶり安値となっている。
さて、東京市場は米国の関税強化が日本でも避けられなくなったことを織り込む展開に。関税は最終的に誰も得をしないもの。他国への関税強化が自国にも跳ね返ることを恐れず突き進むため世界的な景気後退の可能性が少なからず出てきている。トランプリスクにより日経平均は一時3万6000円台を割り込んだがかえって目先的な下値達成感も。チャート的にはいったんは短期底値確認へ。