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2023/05/16

 16日の市場は日経平均が4日続伸。終値は前日比216円高の2万9842円で3日連続の年初来高値更新となった。前日の米株反発で開始から200円を超える上げでスタート。特に米半導体株指数(SOX)の急伸で東エレクなど同関連株中心に指数をけん引した。一方、日経平均が心理的節目の3万円に接近したことで買い一巡後は2万9800円台で高値もみ合いする展開。先高観が強くほとんど下押すことなく推移したがさすがに一気の3万円乗せにはためらいがあったようだ。

 昨日の米国市場は債務上限問題を巡る過度の警戒感が和らぎダウ平均は6日ぶりに反発した。米財務長官が債務上限問題に関する協議が進展しているとの認識を示してやや安心感が広がり主力株の一角が買い戻された。前営業日まで5日連続安と売り込まれていたことも目先筋の買い戻しを促したようである。一時はNY連銀の5月の製造業景況指数の大幅悪化でダウ平均は140ドルほど下げる場面があったが、売り物が枯れつつあるようで下げは長続きしなかった。

 さて、東京市場は本日も外国人の先物買いを中心に全体が水準訂正を続ける展開となっている。日経平均は21年11月16日のザラバ高値(2万9960円)に迫り、トピックスは21年9月の高値を超えて33年ぶりの高値を示現している。コロナ禍やロシアの侵攻、世界的なインフレ・金利高などがありながらも高値を更新する強さに明確な理由は見当たらないが、需給が全てに優先する状況にあるのは間違いないだろう。