2023/06/08
8日の市場は日経平均が続落。終値は前日比272円安の3万1641円だった。取引序盤は昨日に急落した反動から小口の買い戻しが先行したが、3万2000円台に入ったところの上値の重さが意識され徐々に軟調ムードへ。後場に入ると先物にまとまった売りが出て下げ幅を拡大。ファーストリや東エレクなど指数寄与度の大きい銘柄の下げがより指数の足を引っ張り、一転して本日も調整ムードを強めさせていた。昨日の米国市場は材料不在のなか出遅れ感のあった景気敏感株に買いが入りダウ平均は続伸した。最近の米国株は主力ハイテク株中心に偏った上昇を演じていたが、ここに来て出遅れている景気敏感株に資金が向かうなどバランスを取り始めている。原油先物相場(WTI)が上昇したこともあって石油株にも買いが入りダウ平均を押し上げた。一方、ハイテク株は長期金利の上昇により売りが出て、同種の銘柄の多いナスダック指数は反落している。
さて、東京市場は本日も自律的な調整となり日経平均は続落。序盤が高くその後に材料なく大きな下げに転じるあたりは、短期的な需給相場がピークを超えたことを示唆している。2日連続の大きな日足陰線はこれまでの異常ともいえる上昇の勢いが止まり小天井形成に。まだ10日移動平均線(3万1531円)上を保っているのでスピード調整の範囲内だが、やり過ぎ感もあるのでしばらくはもみ合うだろう。