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2022/03/23

 23日の市場は日経平均が大幅に7日続伸。終値は前日比816円高の2万8040円で、2月10日の高値(2万7696円)を越えて、1月18日(2万8257円)以来の高値となった。これはロシアによるウクライナ侵攻前の水準を完全に上回っている。前日の米国株が金利上昇にもかかわらず反発したことで買い安心感が広がった。1ドル=121円台前半まで進んだ円安も輸出株中心に評価されて指数を押し上げている。日経平均は75日線を越えて中期トレンドも回復した。

 昨日の米国市場は利上げ加速によるプラス面が評価されてダウ平均は反発した。通常の倍のペース(0.5%)で利上げをするとしたFRBの姿勢を受けて、利ザヤが膨らむ金融関連株への買いが全体をリードした。また、ナイキの決算の好調さからインフレでも消費は堅調のようでこれによって一部で安心感も生まれている。この日の米長期金利は上昇したもののハイテク株は買われており、ひとまず足元の利上げは織り込みつつあるようだ。

 さて、東京市場は米株高や円安を受けて日経平均が7連騰を達成。75日移動平均線(2万7483円)を2カ月半ぶりに越えて中期トレンドの転換に一歩前進している。インフレ加速を促す円安も今のところ輸出採算の改善の方が評価されているようで、特に指数として日経平均の上昇が目立っている。ただ、ウクライナ侵攻前の経済状態より良いことはなく、この戻りの持続性にはやや疑問符もつけられる状況だ。