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2021/03/11

 11日の市場は日経平均が3日続伸。終値は前日比175円高の2万9211円だった。前日の米国市場が経済対策成立を好感して上げた流れを引き継ぐ格好となった。中国上海株などアジア株や時間外取引の米株先物が上昇したことも尻上がりの上昇につながった。一方、米長期金利上昇への警戒感から半導体関連などグロース株に売りが目立ち、全面高とはいかないところも散見される。景気回復には金利上昇もつきもので、今後は金利と折り合いをつけながらの上昇となるだろう。

 昨日の米国市場は1.9兆ドルの追加経済対策可決を好感してダウ平均は大幅に4日続伸。2週間ぶりに史上最高値を更新した。米下院で可決したこの経済対策は12日にも大統領が署名し成立する。家計への現金給付が1兆ドルに及ぶことから4−6月の米GDPは2ケタ成長に達するとの見方もある。この日は景気敏感株に集中的に買いが入りダウ平均の最高値更新につながった。一方、高止まりする長期金利の影響を受けてナスダック指数は小反落している。

 さて、東京市場は日経平均が3連騰と回復基調を見せているが、25日移動平均線(2万9449円)にはまだ届かずやや低空飛行の状態といえる。10日移動平均線(2万9141円)は超えたので明日以降もキープできるかがポイントだろう。従来のような投機的資金が金利上昇でやや少なくなっている分、上値抑制的な相場にはなりそうだ。