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2023/10/16

 週明けの市場は日経平均が大幅続落。終値は前週末比656円安の3万1659円だった。前週末の米ハイテク株安を受けてスタートから300円を超える下げに。日経平均が高値圏にあったためリスクオフで手じまう売りがかさんでしまった。中東情勢を巡る地政学リスクの高まりも買い手を薄くさせている。円安気味の動きもあったが、本日は原油価格の急上昇もあってインフレを懸念する方に評価が傾いている様子。全体の8割が下落するなどほぼ売り一色の1日となった。

 前週末の米国市場は金融株に買いが入りダウ平均は小幅に反発した。JPモルガンの事前予想を大きく上回る決算が刺激となって他の主力金融株にも買いが波及。保険株でも同様の好決算が発表され、金融セクターがけん引する格好でダウ平均は300ドルを超える上げ幅を一時示現した。一方、中東情勢の緊迫化は株式市場の重荷となり後半相場は徐々に上げ幅を縮小。原油相場が大きく上がったことも響き、インフレを連想したことからナスダック指数は続落している。

 さて、東京市場は米ハイテク株安や中東情勢の緊迫化、そしてインフレへの警戒感などから終日売られる展開に。日足チャート上では上値25日、75日両移動平均線にちょうど遮られる形で反落に転じており、ここが目先の戻り天井となった感がある。一方、下値は中東情勢次第だが3万1500円辺りの心理的なカベが支えとして有効だろう。