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2020/04/27

 週明けの市場は日経平均が大幅反発。終値は前週末比521円高の1万9783円だった。米株高と日銀の追加緩和を受けて買い安心感が広がりほぼ全面高の展開に。日銀はCPと社債の追加の買い入れ枠を大幅に拡大し、国債の保有残高の増加額も80兆円を超える方向を示唆した。目先の金融不安が後退し、政府の財政政策も実質補完するような形となったため売り方も買い戻しを急いでいる。

 前週末の米国市場は連日の原油先物(WTI)の上昇を好感してダウ平均は3日続伸した。24日のWTIは一時9%高と目先の底打ち感が出てきた様子。この日はさらに5000億ドル弱の追加経済対策が成立したことも買い要因となった。前日に中国によって効果が否定されたギリアドの新型肺炎治療薬について、米国の臨床試験の結果が予定よりも早く出そうだと伝わったことも市場のムードを明るくした。ただ、米経済指標は悪化の一途で上値の重さは否定できない。

 さて、東京市場は内外からの好材料に支えられて約1週間ぶりの大幅高を演じている。国内では日銀の一歩踏み込んだ中小企業の資金繰り支援策や国債買い、米国でも50兆円規模の追加対策が出て、前後場に一貫して上げる堅調な戻りを示現している。一方、商いは依然として低調で実需はまだ回復傾向が見えない。大型連休期間中で目立った売り物も出ていないが、日経平均で2万円まで戻れば再び分厚い売り物に上値を抑えられるだろう。