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2020/05/14

 14日の市場は日経平均が大幅に3日続落。終値は前日比352円安の1万9914円で、今月7日以来、1週間ぶりに2万円の大台を割り込んだ。米FRB議長の景気懸念発言を受けて前日の米国株が大幅に下げたことを嫌気した。時間外取引の米株先物の下げもあって後場から一段と下げ幅を拡大。抵抗なく2万円を割り込んだことで目先の買い一巡感が広がっている。

 昨日の米国市場はFRB議長発言で景気懸念が強まりダウ平均は大幅に3日続落した。下げ幅は一時700ドルに迫るなど荒れた動きとなっている。FRB議長が講演で新型コロナウイルスによる米景気の下振れリスクを強調。予想以上にネガティブな内容だったため投資家心理の悪化につながった。経済活動を再開した一部の州で再び感染者が増加していることも懸念要因となっている。

 さて、東京市場はFRB議長の長期景気低迷発言を受けて全般的に利食い売りが優勢となった。最近の出遅れ株物色、新興市場株物色もストップし、買い手の資金が逃げ足の早い短期中心であった様子がうかがえる。個別では20年3月期の連結決算が減益だったソニーが下げるなど、昨日のトヨタを含め主力企業の業績が低調との見方が売りを促した面もある。いずれにしても政策面、企業業績面と買い材料は乏しく、当面は様子見的な相場が続きそうである。緊急事態宣言が部分的に解除されることは昨日までで織り込み済みに。