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2023/06/07

 7日の市場は日経平均が5日ぶりに大幅反落。終値は前日比593円安の3万1913円だった。昨日の米国株が小幅高したことで序盤は200円高と順調に買い進まれたが、さすがにここまでの上げ過ぎ感が意識され10時以降は高値警戒売りで値を消してしまった。3万3000円の大台が視野に入ってきたことも目先の天井圏を意識させられた模様。今度は上げ過ぎの反動が出て一気に600円近い下げ幅を示現するなど、高値圏でかぶせ足という目先天井のサインが出てしまった。

 昨日の米国市場は出遅れていた景気敏感株に買いが入りダウ平均は小反発した。この日は豪州が意外にも2回続けて利上げを行ったことが響いて160ドルほど値下がりする場面があった。FRBが7月以降に利上げを再開するのではとの懸念が一部で広がった。一方、年初来高値圏まで戻しているナスダック指数に比べ出遅れ感の強いダウ平均には押し目買いが入り最終的にはプラス圏へ浮上。債務問題が解決したこともあって、この水準における売り物は枯れつつある様子。

 さて、東京市場は特に目立った材料の見当たらないなかで日経平均が急反落するなど、ようやく自制の働く健全な調整に入りつつあるようだ。移動平均線からのカイリ率は短期、中期、長期ともに過去における赤信号ともいえる水準にあと少しというところまで広がっていた。目先は自律的な調整に入って3万1500〜2000円のゾーンで下値を固める動きが理想だろう。