2021/03/15
15日の市場は日経平均が5日続伸。終値は前週末比49円高の2万9766円だった。米株高や1ドル=109円台の円安を好感してこの日も買いが先行。米長期金利の上昇を受けてPER高めのハイテク株はおとなしかったが、バリュー株中心に堅調に推移し、3万円台回復に向けて着々と下値を切り上げている。中国が発表した1〜2月の工業生産高が事前予想を上回ったことも安心材料に。値上がり銘柄数の多さを反映してトピックスは約1カ月ぶりに昨年来高値を更新している。前週末の米国市場は追加経済対策やワクチン普及による景気回復期待からダウ平均は6日続伸し、3日連続で史上最高値を更新した。11日に1.9兆ドルの追加経済対策が成立してから景気回復への自信が増したようで幅広い銘柄に買いが集まった。主要500社で構成されるS&P500種指数も連日で最高値を更新。金利の上昇でハイテク株の多いナスダック指数は反落したが、米国市場は業績相場へ着々と移行しつつある。
さて、東京市場は本日も鉄鋼、海運、金融、サービス、建設など幅広いバリュー株がけん引する安定した相場展開に。政府が1都3県に発令中の緊急事態宣言を22日に解除すると一部で伝わり、経済活動再開期待も後押しした。時価総額ベースの指数トピックスの動きを見ていると、全体としてしっかり底上げされている様子が窺え、今しばらくは安定した上げ基調を続けることになりそうだ。