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2023/11/08

 8日の市場は日経平均が続落。終値は前日比105円安の3万2166円だった。前日の米株続伸を受けて序盤は240円高と買い進まれる場面があったが、買いが一巡した9時10分以降はじわじわと上げ幅を縮小。国内に買い材料がないことや、中国株が軟調に推移していることで買い方がやや慎重になっている様子がうかがえる。後場に入ると業績下方修正を発表した企業の下げにつられて一気にマイナス圏へ。地合いがまだ整い切っていないところがあるようだ。

 昨日の米国市場は長期金利の低下を好感してダウ平均は7日続伸。9月20日以来の高値で取引を終えた。この日は原油先物(WTI)が大きく下落してインフレ圧力が一段と後退。さらに最近の米経済指標が高インフレの落ち着きを示すものが増えており高金利状態が続くとの観測も揺らいできた。米国市場は金利低下を受けてハイテク株中心に買いが勝り、過熱感がありながらも主要指数は総じてプラスで終えている。ナスダック指数は1%近い上昇となって8連騰を記録した。

 さて、東京市場は米株続伸に乗ってある程度反発するかと思われたが、このところの急伸の反動や国内のミスマッチな政策発動で上値を追いにくくなっている。足元の企業業績は増益基調なものの株価にはある程度織り込まれており、上方突破の推進力を担えていない様子である。とりあえず日経平均はチャート面で下値75日移動平均線(3万2147円)にぎりぎり支えられて崩れる感じである。