トップページへ戻る

バックナンバー

2023/05/12

 12日の市場は日経平均が大幅続伸。終値は前日比261円高の2万9388円で3日ぶりに年初来高値を更新した。前日の米国市場は金融株が売られたもののハイテク株の一角が底堅かったため日経平均もプラスの発進に。高値圏の週末ということで一時は利食い売りに押されたが、外国人による先物買いが活発化した10時以降は上げ幅を一気に300円近くまで広げる強い展開となった。好決算銘柄や自社株買い銘柄も人気で買い方は勢いに乗りやすい状況にある。

 昨日の米国市場は米地銀の経営不安が改めて意識されてダウ平均は4日続落した。11日に米地銀のパックウエストが預金額の1割流出を発表し米金融不安が再び意識されるようになった。加えてウォルトディズニーの決算も嫌気されてダウ平均は一時400ドル近く下げる場面もあった。一方、長期金利の低下を受けてハイテク株の多いナスダック指数は小幅ながらも続伸している。注目の4月の卸売物価指数は事前予想通りの伸び率で材料とはならなかった。

 さて、東京市場は米国と違って金融不安やインフレ率の高くない日本株に外国人の関心が高まっているようで本日も外国人買いがけん引する展開に。週間でも外国人は日本株を6週連続で買い越しており需給的な強味をもたらしている。本日はオプションSQ値(2万9235円)を超えていることも強気な見方に。円安も米株高もない中での高値更新は日本株の強さが当面は続く可能性を示唆している。