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2023/05/11

 11日の市場は日経平均が小反発。終値は前日比4円高の2万9126円だった。昨日の米国ではハイテク株が買われて追い風になるかと思われたが、日経平均は開始数分だけプラス圏に顔を出しただけでその後は小幅なマイナス圏で推移する方向感のない展開。米国の長期金利低下による円高進行がやや嫌気された面があるようだ。ただ、売り物は多くなく下値も2万9000円台をキープ。終盤は再び押し目買いに支えられてわずかにプラスゾーンに戻して引けている。

 昨日の米国市場は債務上限問題を懸念してダウ平均は小幅に3日続落した。バイデン大統領と共和党のマッカーシー下院議長が連邦債務の上限引き上げに関して協議したが決着がつかず市場の不透明感を強めている。注目の4月の消費者物価指数は事前予想通りで安心感からダウ平均は一時200ドルほど上げる場面があったが、インフレ沈静化には時間がかかりそうなことが分かり結局は値を消す結果に。一方、主力IT株には買いが入りナスダック指数は反発している。

 さて、東京市場は円高などもあって高値気迷いの状態にあるが、基本的な需給構造は良好でこの水準でもまとまった売り物は出てきていない。今期予想PERが昨日には14.5倍まで上昇してしまったが、市場には根強い景気・業績回復期待があるようで押し目にはすぐに買いが入ってくる。チャート上では10日移動平均線(2万8907円)が直近の下値サポート線となりそうだ。