2021/12/16
16日の市場は日経平均が大幅続伸。終値は前日比606円高の2万9066円で、先月25日以来の2万9000円台回復となった。昨日の米国株が利上げ前倒しを好感して大幅高となったことが買い材料に。インフレへの対応を明確にしたことで市場はある程度の金利上昇を許容する姿勢を示したことになる。1ドル=114円台と円安・ドル高も進行し日経平均にとって追い風が重なったことも上げ幅を広げる要因となった。市場の下値不安は一段と後退している。昨日の米国市場は米FOMCの結果が予想の範囲内だったことを好感してダウ平均は3日ぶりに大幅反発した。この日のFOMC後にFRB議長が量的緩和の縮小加速と、22年の利上げ回数を従来の1回から3回に増やす方針を示したことがかえって市場のアク抜けにつながった。これに対して長期金利はさほど上がらず株式同様にほぼ事前に織り込み済み。ハイテク株は軒並み買われてダウ平均の2倍の上昇率となっている。
さて、東京市場は米国同様に利上げへの耐性を示すこととなり、インフレを抑制する金利上昇には前向きな反応となっている。売り方の買い戻しも入り上げ幅は一気に600円を超えて11月1日(754円高)以来の規模に。チャート上では25日移動平均線と200日移動平均線をクリア。出来高はまだ物足りないものの、形の上では調整トレンドを脱しつつある。