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2021/05/10

 週明けの市場は日経平均が3日続伸。終値は前週末比160円高の2万9518円だった。株価水準は先月19日以来の高さ。米国株が連日で最高値を更新している流れを受けてこの日も買いが優勢となった。米国で金融緩和の長期化観測が出ており、外国人が日本株へのリスクを取る動きも広がっている。大型連休前にポジションを整理していた向きが再構築を迫られている面もあるようだ。

 前週末の米国市場は金融緩和の長期化観測からダウ平均は5日続伸し、3日連続で史上最高値を更新した。朝方発表された雇用統計は事前予想を大幅に下回る雇用の伸びだったが、内容的には雇用のミスマッチも多く徐々に懸念は後退。一方、米国の金融緩和がこれにより長期化するとの見方も出て次第に上げ幅を広げていった。金利が落ち着いていることを材料にハイテク株にも資金が流入。ナスダック指数も1%近い上昇となっている。

 さて、東京市場は米国株の上昇が上値を引っ張る反面、国内の新型コロナの感染拡大が止まらず株価上昇の勢いを妨げている。チャート上では25日移動平均線(2万9413円)を超えて着々と基調を回復させつつあるが、3万円を狙うには国内のコロナをある程度抑える必要がありそうだ。今週の主なスケジュールは10日(月)伊藤忠、パナソニック決算、11日(火)3月の家計調査、SB、日産決算、12日(水)3月景気動向指数、トヨタ、NTT決算、14日(木)4月景気ウォッチャー調査、15日(金)米4月小売売上高、米4月鉱工業生産、ホンダ、第一生命決算などとなっている。