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2021/09/22

 22日の市場は日経平均が続落。終値は前日比200円安の2万9639円で、今月3日以来、約3週間ぶりの安値となった。週初から世界の金融市場を混乱させている中国不動産大手の経営問題がこの日も相場を圧迫。前日の米国株が反発できなかった負の流れもあって朝から売りが先行した。リスクオフの動きから円高・ドル安も進行。これもマイナス要因となっている。一時は中国恒大の利払いが履行されるとの報で持ち直したが、外債には適用されず買いは長続きしなかった。

 昨日の米国市場は中国の大手不動産、恒大集団の資金繰り懸念が続きダウ平均は小幅ながらも4日続落した。序盤は前日に急落した反動などからダウ平均は340ドルほど値を上げていたが、中国恒大の最初の利払い期限が23日に迫っているため再び売りに押される展開に。22日の米FOMCの結果発表を控えていることも様子見ムードを強めたようである。一方、ハイテク株の多いナスダック指数は主力株に買いが入り3日ぶりに反発している。

 さて、東京市場は本日も中国恒大の経営問題に押される1日に。昨日の米国株が反発し切れずに終えたことも後味の悪さにつながったようだ。この問題をリーマン級に例える向きもあるが、債務の規模や中国独特のシステムからその可能性はほぼないとされている。ただ、中国当局の対応が救済には前向きでないようなので、決着の付け方がまだ見えてこない点が買いを難しくさせている。