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2022/01/12

 12日の市場は日経平均が4日ぶりに大幅反発。終値は前日比543円高の2万8765円だった。前日の米株高を好感して寄り付きから200円を超える反発のスタート。その後も売り方の買い戻しや米金利の低下を評価して500円を超える上げ相場へと発展。香港株の大幅上昇も後押し要因となった。新型コロナの感染拡大など不透明な部分が多いことから実需はさほど戻ってはいないが(出来高減少)、この日の大幅反発で目先は2万8000円辺りが下値と確認できたようだ。

 昨日の米国市場はFRB議長の議会証言を受けてかえってアク抜けし、ダウ平均は5日ぶりに反発した。同議長はテーパリング(資産縮小)を年内に始める可能性に言及するも、想定ほど金融引き締めに対し突っ込んだ発言はなく、証言が終わると長期金利は低下に向かった。これを受けてダウ平均は警戒感の後退から一時300ドル近く上げる場面も。インフレ警戒は残るものの利上げが急がれる様子はなく安心感が戻っている。金利低下でナスダック指数の上げが一番大きかった。

 さて、東京市場は米国や中国の株高を受けて売り方の買い戻しが活発化。日経平均は直近3日間の下げ幅の半値戻しの水準まで値を戻し目先の底打ち感を強めている。チャート上では25日移動平均線(2万8647円)を超えて短期トレンドも回復。年初の急落相場はいったん収束した。個別ではトヨタが上場来最高値を更新するなど投資家心理を明るくさせている。