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2025/06/13

 13日の市場は日経平均が大幅続落。終値は前日比338円安の3万7834円で5日ぶりに3万8000円の大台を割り込んだ。前日の米国株は高かったものの円高進行が嫌気されて売り先行のスタート。トランプ大統領が輸入自動車の追加関税を近いうちに一段と引き上げると述べたことも重荷となった。さらに、イスラエルがイランに空爆を行ったことも下げに拍車をかけ一時632円安と売り込まれた。売り一巡後は徐々に下げ幅を縮めて取引を終えている。

 昨日の米国市場はハイテク株に買いが入りダウ平均は反発した。主力ハイテク企業オラクルの決算がAI半導体需要の強さを反映して好調だったことから半導体株中心に買いが広がった。AI普及の追い風を受けるとの連想からエヌビディア、MSなども上昇している。朝方発表された5月卸売物価指数の伸び率が低下したことも追い風に。一方、各国とのトランプ関税交渉が依然として不透明で上値はやや重め。90日の関税猶予期間延長も否定している。

 さて、東京市場は円高進行もさることながらイスラエルのイラン空爆がマイナス材料となって続落する展開に。ある程度予想されていたことだが不透明要因が増えたことで目先筋の手じまい売りが膨らんでいる。日米貿易交渉も決着が読めず日経平均は結局元のレンジへと戻ってしまった格好だ。ただ、下値は25日移動平均線(3万7760円)に概ねサポートされ基調自体は安定を保っている。