トップページへ戻る

バックナンバー

2023/06/02

 2日の市場は日経平均が大幅続伸。終値は前日比376円高の3万1524円で3日ぶりに年初来高値を更新した。前日の米国株が上昇したことを好感して朝から買いが先行。特にハイテク株の多いナスダック指数が9カ月半ぶりの高値に達したことが刺激となりリスクを取る動きが一段と強まった。日本の取引時間中も米株先物が堅調に推移しており週末にもかかわらず後場に入っても一段高を演じた。これは来週も高いというコンセンサスが得られているためであろう。

 昨日の米国市場は下院で債務上限を停止する法案が可決されたことを好感してダウ平均は3日ぶりに反発した。デフォルトに陥るリミットの5日までに上院でもこの法案が可決される見通しで市場には安心感が広がっている。一方、5月のISM製造業景況感指数は事前予想を下回る結果となり、好不況の分かれ目である50割れが続いている。景況に一抹の不安が残っており相場上昇はなかなか勢いを得ることができない状態だ。

 さて、東京市場は日経平均が再び年初来高値を更新し上昇トレンドに衰えがない様子を示している。外国人による先物、現物への間断ない買いが入り続け需給は依然として引き締まっている状況だ。米債務問題が消え、6月の米利上げも現状では見送られる公算で市場に死角が見当たらない。米中の景気の弱さは今はさほど関係なく、日本株の安定感を買う強気の相場が来週も続きそうだ。