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2023/06/05

 週明けの市場は日経平均が大幅に3日続伸。終値は前週末比693円高の3万2217円で2日連続の年初来高値更新となった。日経平均の3万2000円台乗せは1990年7月以来約33年ぶりのこと。前週末の米国株が債務問題をクリアして大幅高となったことを好感。さらに1ドル=140円台に再度入った円安も後押し要因となって買いに拍車をかけている。OPECプラスが協調減産延長を決めたが今の日本株にはマイナス視されず、引き続き外国人の買いを集めている。

 前週末の米国市場は債務上限を停止する法案が上下両院で可決されてダウ平均は700ドルを超える大幅高となった。政府の資金繰りは今月5日にアウトとなる見通しだったため、米国のデフォルトがギリギリで避けられたことが買い安心感につながった。また、FRBが今月の利上げを一時停止する可能性が高まったことも後押し材料に。5月の雇用統計で失業増と賃金上昇率低下が判明したことが利上げ見送り要因となったようだ。

 さて、東京市場は週が明けてさらに勢いを増して一気に3万2000円台に到達。ここまで上がり続ける材料が直接あるとは思えないものの、東証のPBR改革(企業の巨額な内部留保を投資に向かわせる)はやはり大きいのか、数年ぶり規模の外国人買いを誘発させている。米国でナスダック指数が年初来高値を更新していることもひとつの支えに。今週は3万2000円台定着がポイントとなりそうだ。