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2023/03/28

 28日の市場は日経平均が続伸。終値は前日比41円高の2万7518円で、今月13日以来、約2週間ぶりの水準まで回復してきた。米株高や米金融システムへの不安がいったん後退したことを受けて買いが先行した。銀行、保険株が買われるなど金融システムへの安心感が戻りつつある。一方、2万7500円という心理的な節目を超えてくると積極的な買いは影を潜め、中頃には戻り売りで一時マイナス圏に入る場面もあった。最終的にはプラスに回復したが、上値を追う材料が乏しいため、25日移動平均線を超えるのは容易ではなさそうだ。

 昨日の米国市場は銀行株の上昇が支えとなってダウ平均は3日続伸した。経営破綻したシリコンバレー銀の引受先が決まり、金融システムに対する安心感から売り込まれていた銀行株に買いが広がった。米当局が地銀への緊急融資制度の拡充を検討していることも後押し材料に。信用不安の飛び火した欧州も落ち着きを取り戻し一連のネガティブ相場は一巡しつつある。一方、長期金利がじわりと上昇していることでハイテク株の多いナスダック指数だけは反落している。

 さて、東京市場は米株高で続伸するも買い手が薄く上値を伸ばし切れない状態に。日経平均が上値25日移動平均線(2万7599円)に達したところで止まってしまい、その後は様子見気分が支配する展開となってしまった。売り物が少なく下値が崩れる感じではないが、買い方も押し目買いに徹している雰囲気は強く、株価水準は容易に切り上がって行かない状況だ。期末の配当取りは明日まででここからは上値の重さがが出てくるかもしれない。