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2021/11/17

 17日の市場は日経平均が5日ぶりに反落。終値は前日比119円安で2万9688円だった。前日の米株高を受けて寄り付き直後に100円高(2万9909円)と買われたが上値3万円を捉え切れずに失速。直近4日間で700円も上げていたためその後は目先筋の手じまい売りに押されてしまった。寄り前発表の機械受注が弱かったことや、1ドル=114円96銭まで進んだ円安がかえって輸入物価上昇になるとの見方から全般的に様子見ムードとなっている。

 昨日の米国市場は10月の小売売上高を好感してダウ平均は反発した。朝方に発表された小売売上高が事前予想を上回る伸びとなったため消費関連株中心に買いが広がった。小売大手のホームデポの決算も良好で大幅高となり、1社でダウ平均を140ドルも押し上げている。一方、長期金利は一段と上昇してしまい上値を抑える一因に。S&P500種やナスダック指数も上がったが、あと少しというところで最高値更新はならなかった。

 さて、東京市場は米株高にもかかわらず全体は連騰の反動が勝ってしまう1日となった。日経平均の上値3万円はやはり意識されているようで、買い方もいったんの押し目を待っているような状況だ。一段と進む円安は輸出株にとって好材料だが、インフレが意識されている現状では輸入コストの上昇にも目が行ってしまい全体的にはプラスに働きにくい。明日も上値3万円を意識した持ち合いとなりそうだ。