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2022/12/27

 27日の市場は日経平均が続伸。終値は前日比42円高の2万6447円だった。昨日の米国市場はクリスマスの振替休日のため休場。欧州市場も休みだったため一段と材料不足の状態に陥った。時間外取引(24時間取引)の米株先物が上昇していることで買い先行の出だしとなったが、日経平均は朝方に200円ほど上げた後は徐々に上げ幅を縮める脱力状態に。これといった買い材料がないどころか、やはり先週の日銀の政策変更が効いており、新規の買いがほとんど入らなくなっている。明日は12月決算銘柄の権利取り最終日で多少は実需が入ってこようが、日経平均が2万6500円を超えて大きく上げる理由はまだ見当たらない。足元の日経平均の予想PERは12倍台前半だが、1株当たり利益が下降線を辿っており、割安感はあっても利益が減少に転じている状況では戻りに弾みはつきにくい。年末接近ということもあって動意の乏しい相場が続きそうだ。

 個別では中国政府が入国者への隔離制限を来年1月から撤廃する方針を示したのをきっかけに、ANA、JAL、OLCなどインバウンド関連株の上昇が目立った。また、業績上方修正の高島屋や三越伊勢丹など小売り株が上昇。日銀の実質利上げで火のついた銀行株にも買いが入っている。一方、日産、ホンダ、日野自などの自動車株や、東エレク、ファナック、アドテストなど値がさのハイテク株は軟調。指数の上値を圧迫していた。