2023/09/22
22日の市場は日経平均が4日続落。終値は前日比168円安の3万2402円で、先月30日以来の安値となった。前日の米株安を受けて開始早々に400円を超える下げ幅を示現したが、連日の株安で値頃感も出てきたのかその後は買い戻す動きとなった。昼過ぎに日銀が「大規模な金融緩和策の維持を決定」と伝わると安心感からさらに買い戻され、日経平均は本日の安値を目先の底値に変える動きへ。しかし、プラス圏までは戻せず金利上昇を織り込み切れていない面も窺える。昨日の米国市場は長期金利が約16年ぶりの高水準まで上昇したことが嫌気されてダウ平均は3日続落した。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果から金融引き締め局面が長期化するとの見方が改めて広がった。週間の新規失業保険申請件数は1月以来の低水準となり、労働市場が依然として引き締まっているとの見方も金利上昇圧力となった。このため長期金利は年初来最高を更新。金利に弱いナスダック指数は主要指数で一番の下落率(−1.8%)となっている。
さて、東京市場は米国の利上げが長引くとの見方から前場は売り優勢となったが、短期間に日経平均が本日の安値を含めて1400円も下げた反動から、後場は修正高へと移行している。日銀の金融緩和現状維持もこの動きに貢献。しかし、円安の弊害が指摘され出している状況で円安を止めるのは利上げしかなく、今後も現状維持で行けるか疑問を残す結果にもなっている。