2023/11/10
10日の市場は日経平均が反落。終値は前日比78円安の3万2568円だった。前日の米株安や米長期金利上昇を受けて売りが先行。決算安のソフトバンクGや他の値がさ株を中心に売りが膨らみ、9時半過ぎには400円近い下げ幅まで示現した。日経平均は昨日に先物主導で500円近くも上げた反動もあった模様。一方、トピックスは比較的堅調に推移しており銀行や商社、海運などが買われている。後半は全体が切り返し下げ幅を縮小。3万2000円は目先の底値となりそうだ。昨日の米国市場は長期金利の上昇が嫌気されてダウ平均は続落した。この日FRB議長が足元のインフレに対して現在の金融政策が十分でないような発言をしたため金利が上昇した。米国債の入札が不調であったこともその流れを促したようである。午前中は小幅高で推移する場面のあったダウ平均は、午後の議長の発言をきっかけに下落に転じてしまった。ハイテク株の多いナスダック指数も10日ぶりに下落している。
さて、東京市場は再び米国の長期金利動向に振り回される状態に。金利が上がれば売られ下がれば買われる単純な図式となっている。特に先物中心の売買で実商いの伴わない半ば空中戦のようでもある。ただ、トピックスを観れば内容はしっかりしており下値は堅そうだ。日経平均も今週は3万2000円台を固める動きで、来週からは3万3000円台をじわりと目指す動きとなりそうだ。