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2021/03/05

 5日の市場は日経平均が続落。終値は前日比65円安の2万8864円で、先月5日以来の安値となった。昨日の米株安と米長期金利上昇が直接の材料となり朝から売り優勢の展開となった。円相場が1ドル=108円台(8カ月ぶり)に入ったが材料視されず、その後は下げ幅を620円超まで拡大した。しかし、後場からは時間外取引の米株先物やアジア株の戻りに応じて値を戻し、日銀のETF買い期待などもあって急速に値を戻している。トピックスは反発する強さだった。

 昨日の米国市場は長期金利の再上昇が警戒されてダウ平均は大幅に3日続落した。FRB議長がこの日、WSJ紙のインタビューで長期金利の上昇に対し具体的な策に触れなかったことが直接のきっかけ。金利上昇が加速し高PER銘柄のハイテク株中心に売りが広がった。ダウ平均の下げ幅は一時700ドルを超える場面があったが、ワクチン普及や景気回復期待などから終盤は下げ幅を半分程度に縮めている。ハイテク株の多いナスダック指数は3日続落で年初来安値を更新。

 さて、東京市場はこの日も米長期金利上昇やハイテク株安に押されて下値を模索する展開に。それでもハイテク株以外の銘柄が底堅く推移したことで日経平均を売る動きも一服。週末とあってヘッジ売りなど売り方の買い戻しが入り後場は急速に値を戻している。この動きで目先の下値には届いた様子。3月は決算対策売りがあるため上値は限られそうだが値幅調整の方は一巡したであろう。