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2021/11/05

 5日の市場は日経平均が反落。終値は前日比182円安の2万9611円だった。前日の米国市場は主要指数が高安まちまちで終えており朝方から手掛かり難の状態に。日経平均の株価位置が3万円の大台に近づいたため、週末という状況もあって手じまい売りが優勢となった。為替が円高に振れていることも多少は影響した模様。もっとも、企業業績は総じて堅調で今後も回復傾向を続ける見通し。下値には押し目買いが入っており大きく崩れる様子は感じられない。

 昨日の米国市場は長期金利の大幅低下が金融株の下げにつながりダウ平均は6日ぶりに反落した。FRBは量的緩和の縮小(テーパリング)を決めたが、利上げは時期尚早と判断しているため、緩和的な状況がまだ続くとの見方が強まっている。このため金利低下による利ザヤ縮小で金融株が売られてダウ平均は下落。一方、金利上昇に弱い高PER群であるハイテク株は逆に買われ、ハイテク株の多いナスダック指数は9連騰で最高値を更新し続けている。

 さて、東京市場は日経平均が3万円に接近した週末ということもあって本日は目先筋の手じまい売りに押される展開。国内企業の決算が概ね良好で1株当たり利益が上がり、日経平均のPERも14倍程度とやや割安の状態を3万円接近でもキープしている。このため下値には押し目買いが入りやすくなってもいる。今晩に米雇用統計の発表を控えているがこちらは大きな波乱なく通過しそうだ。