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2020/05/29

 5月最後の取引となる本日の市場は日経平均が5日ぶりに小反落。終値は前日比38円安の2万1877円だった。前日の米株下落や2万2000円という節目を前に序盤は売り先行で始まったが、出遅れ株を中心に市場の押し目買い意欲は強く、朝方の売り一巡後はじわじわと下げ幅を縮小。終盤には一時プラス圏へ浮上するなど腰の強いところを見せている。東京が6月から休業要請を緩和すると伝わったことも支えとなったようだ。

 昨日の米国市場は米政権の対中制裁見通しでダウ平均は3日ぶりに反落した。朝方は週間の新規失業保険申請件数の減少を受けて200ドルほど上げて始まったが、その後、トランプ大統領が29日に対中政策に関する会見をすると伝わり次第に軟化。中国が香港国家安全法の制定方針を採択したことに伴う対抗措置とみられ、対立激化への警戒感から売りが広がってしまった。

 さて、東京市場は高値警戒と米株安で本日は軟調な1日に。4月の鉱工業生産は前月比9.1%低下。市場予想を大きく下回り国内景気の減速も改めて意識された。一方、経済活動再開への期待が支えとなって200日移動平均(2万1657円)が近づくと押し目買いが流入。今回の上昇相場に乗り遅れた向きは多く、小さな押し目にも資金がすぐに入ってくる図式はしばらく続きそうだ。新規の感染者が大幅に増えない限り来週も堅調な相場展開が予想される。