2022/03/14
週明けの市場は日経平均が反発。終値は前週末比145円高の2万5307円だった。前週末の米国株は安かったが、ロシアとウクライナで停戦に向けた前向きな協議があるとの一部報道により、序盤は一時468円高まで買い進まれる場面があった。前週末に500円以上も下げた反動もあったようだ。円相場が1ドル=117円台と5年ぶり水準に下落したことも輸出株買いにつながっている。もっとも、ここに来ての円安は輸入物価上昇にも直結するため良い円安とも本来は言えない。前週末の米国市場はロシアによるウクライナへの攻勢が続くなかダウ平均は続落した。ロシアとウクライナの対話が停戦に向け前進しているとの期待から序盤は買いが先行し、一時300ドルを超える上げ幅を示現したが、ウクライナ西部の都市が攻撃を受けるなどロシアの攻勢が続いていることが分かり再び売りに押されてしまった。米国がロシアを最恵国待遇から外す方針を示したことも不透明感を強めたようだ。市場はまだ悪材料を織り込み切れておらず下値不安は続きそうだ。
さて、東京市場は本日もウクライナ情勢に振り回される展開となり、日経平均が上下に振れる慌ただしい動きを続けている。本日は首相が「GoToトラベル」再開を検討と伝わり旅行、運輸、レジャー関連が買われ、久々に国内発の材料が評価されていた。ただ、資源高、円安などインフレ要因は着々と進行しており材料としては広がり切れない。依然、持続的な上昇が期待できない点ははっきりしている。