2020/06/09
9日の市場は日経平均が7日ぶりに反落。終値は前日比87円安の2万3091円だった。前日の米国株は上昇したが、円相場が1ドル=107円台まで急伸したことが響き手じまい売りが優勢となった。直近6日間でおよそ1300円も上げていた過熱感も意識されたようだ。一方、これまで買いそびれていた投資家の買いが入り下値は限定的。需給相場はまだ続きそうである。昨日の米国市場は経済が早期に正常化するとの期待から景気敏感株を中心に幅広い銘柄に買いが続きダウ平均は6日続伸した。株価水準は2月24日以来の高さ。5月の雇用統計の結果を好感する買いが継続し、さらに10日のFOMCの追加緩和策への期待もあって一段高となった。IT・ハイテク株の人気も高くナスダック指数は3カ月半ぶりに史上最高値を更新している。
さて、東京市場は米株高に追随できずこの日は小休止。ジャスダックやマザーズ市場は上がったが、東証1部で出遅れ大型株の物色が一巡し、水準訂正の動きも止まってしまった。円相場が1ドル=107円台に入ったことも響き目先筋の手じまいが強まった。一方、アジア各市場が堅調に推移し世界的な株高の動きは継続中。買い遅れていた向きの押し目買いも入り下値は安定している。直近3週間で日経平均が3000円も上げているのに押しは浅く、上昇のモメンタムはまだ維持されていると考えていいだろう。