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2020/10/01

 10月最初の取引となる本日の市場は東証による全銘柄売買停止措置のため上場株式に関して取引はなし。大証の先物・オプションだけが通常に取引されており、中心限月である日経平均先物12月物は前日比130円高の2万3310円となった。一般上場株式の終日売買停止というアクシデントにもかかわらず、日経平均先物は昨日の米株高を受けて堅調に推移。時間外取引の米株先物の上昇も安心感を与えたようである。

 昨日の米国市場は政府の追加経済対策の合意期待でダウ平均は大幅反発した。米財務長官が経済対策の与野党合意が近づいていると述べたことが直接の材料。景気回復期待からダウ平均は一時500ドルを超えて上げる場面があった。ADP全米雇用リポートも雇用市場の底堅さを確認するものとなり株高を促したようだ。

 さて、東京証券取引所は本日の取引開始前に、相場情報の配信に障害が発生したため東証における全銘柄の売買を停止すると発表。システム障害による全銘柄の売買停止は2005年11月1日以来のこと。終日売買停止は1999年の取引システム化以降初めてのことである。注文の受け付けやすでに発注した注文の取り消しもできない異例の事態に市場関係者や投資家は終日混乱した(15時過ぎに東証は本日の全約定不成立を発表)。為替、債券市場は安定して動いており株式からの直接の影響は見られない。明日は東証が正常に再開する予定とされており、ひとまず大きな波乱は回避されそうだ。