2004/06/28
◆ほぼ全面高で平均株価は2カ月ぶりに1万1800円台を回復した。米FOMC後の利上げは織り込み済み、7月1日の日銀短観は楽観的と見た流れが続いている。もちろん、同じセクターでも銘柄により強弱は分かれる。米ハイテク株高背景のなか、富士通(6702)は昨秋300円近く放されたNEC(6701)の株価を追い越した。半導体関連主力のNECと5月の新経営戦略がアナリストに評価された富士通との株価交錯でありこの流れは続きそうだ。ドイツ証券は「半導体、ハイテク株は7月にリバウンドするが戻り売りのラストチャンス。9月末から10月以降に本格的な調整局面を迎える」(23日レポート)といい、日興シティーグループでは「半導体・液晶関連株の押し目買いは避けたい」(24日)と見るが、富士通は昨年12月以降26週移動平均線を下支えとし下値を切り上げ、急騰前夜の雰囲気。◎携帯電話向けが急続伸の水晶製品専業大手の日電波工(6779)は13週線沿いに年初来高値を更新していく格好。上昇ピッチを加速する可能性が大。■自動車関連株はトヨタ(7203)の値動きに市場は敏感になりそうだ。が、基本強気は不変。マツダ(7261)はエンジン3割増産の観測報道で一気に年初来高値を突破。フォードグループ内での同社エンジンの存在感は一段と高まるここは427円を上抜き新相場ゾーン入りする日は遠くない。■2部ではM&Aで業容変貌の三島紙(3872)とPER割安感が著しい東インキ(4635)の一段の修正高相場が期待される。[前号で東洋インキとしたのは関西ペイント(4613)の誤りでした。お詫びし訂正いたします]