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2009/06/26

◆6月第4週末の東京市場で日経平均は81円高の9877円と3日続伸した。25日の米国株は、NYダウが指数採用30銘柄そろって上昇するなど5日ぶりに急反騰し、3指数そろって2%超上昇した。東証1部概算出来高は前日比3億1253万株の大幅減となり19億1825万株にとどまった。3月26日以来ちょうど3カ月ぶりの低水準だ。売買代金は1574億円減の1兆3988億円と2日ぶりに1.5兆円割れの低水準となった。■日経平均は、12日、先物・オプションのSQ(特別清算指数)算出日に1万170円の昨年10月28日バブル後最安値以降の戻り高値を付けた。45.4%の大幅上げだっただけに、その後、調整色を濃くしているが、25日移動平均線や52週線に下支えられる格好で、底堅い動きが続いている。もちろん、米国経済の底入れ、株価上昇基調が後押ししているのだが。

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◆1日発表の日銀「短観」で、大企業製造業DIのマイナス幅の改善や、景気が最悪期から脱けだす動きが続いているのかに注目しよう。また、6月30日には海外ファンドの決算が終了、イレギュラーな動きはいったん休止する。企業が発表する決算・業績修正なども、ひところと違い、下ブレ一辺倒ではなくなった。しかし、政治の世界は市場期待に対し逆方向に走っている。自民党、民主党どちらが第1党になろうとも、構造改革などとは無縁の、まるでパンドラの箱を開けた後のわけの分らない世界に突き進んでいくのがみえる。タイムテーブル片手に重要経済指標を横目に、頑強な相場が続くのか?予断をもたず一歩ずつ歩んでいきたい。これまで、当欄が個別材料ごとに強気してきたテーマ・銘柄群もまた、相場の有効期間を過ぎてはいないかをチェックしつつ対応したい。

◆26日付けの日本経済新聞朝刊が、「日本とアラブ首長国連邦(UAE)は次世代交通インフラの整備など環境・エネルギー分野で協力する」と報じた。そして、「アブダビに電気自動車を配備し、太陽光や風力発電所の電力で充電できる施設も整備する」とも伝えた。太陽光発電や風力発電は供給される電力が不安定という欠点がある。結果、注目されているのが蓄電池を手掛けてきた日本ガイシ(5333)。蓄電池に貯め・放出することで電力を安定化させるのだが、大容量蓄電NAS電池と先に開発したと伝えられた世界最高効率の商業施設や家庭向け燃料電池SOFCタイプと併せて注目したい。何よりも、昨年10月安値726円を基点に出直し相場が続いており、25日線や75日線、13週線に下支えされ静かにかつ着実に下値切り上げが続き19日現在の貸借倍率が1.23倍とひところよりも悪化してはいるものの拮抗状態が続いているのが良い。難点といえば、07年に4000円台でWトップをうっていること。■例えば、世界の原発関連株で最注目される技術を持つ日製鋼(5631)は、昨年6月まで長期かつ大幅高に買われた後、昨秋に大きく落ち込んだ。その後の動きは着実に下値を切り上げてきているが動きは鈍い。しかし、それでも尽きない魅力を日製鋼は持っている。株券を安値で拾われてしまうリスクが高まっている。●ガイシの場合、昨秋大底を打ち、3月に52週線を突破。上値を追う動きが続いている。あせらずに昨年6月戻り高値2430円を次のターゲットとみて強気で攻めたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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