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2008/12/16

◆16日の東京株式市場で、日経平均株価は96円64銭安の8568円02銭と反落した。TOPIX業種別株価指数は33業種そろって下げた。15日の米国市場で金融関連株や11月の景況指数が悪化した製造業などが幅広く売られたうえ、16日に米FRBがFOMC(米連邦公開市場委員会)で追加利下げを決定すると見られており、円高で推移したことが響いた。

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◆この日、上げで目立ったのは太陽電池関連株。古河電池(6937)が937円ストップ高となり、なお、ストップ高で買い注文を残した。全般方向感が乏しいなか、値動きの軽い環境関連株として個人投資家など目先資金の買いが広がった。「ドイツ・ダイムラー(ベンツ)が電気自動車向けリチウムイオン電池を開発・生産する」と16日付け日本経済新聞朝刊が報じたことに敏感に反応したものだ。

◆オバマ次期米大統領が15日の記者会見で、環境・エネルギー分野への投資で雇用創出との考えを披露したと伝わったことも追い風となった。主役は古河電、新神戸電機(6734)、GSユアサ(6674)だが、洞爺湖サミットを前にした6月にかけ暴騰したことから割引く必要がありそうだ。当欄では、電池株のほか、業績予想もチェックしたうえ太陽電池製造装置のエヌ・ピー・シー(6255)、シリコンウエハ切断用ワイヤソーの東京製綱(5981)などを太陽電池関連株として注目してきた。■エヌピーシーは3955円にある75日線をクリアが、10月安値2500円を基点とした三角保ち合い上放れの必要条件。幸い、筆者故郷の愛媛松山工場は第3工場が稼動し、収益を押し上げる。大幅増収増益基調が続き、今09年8月期連結予想PER30倍も割高感は乏しい。中期的には、保ち合い上放れ後、5000円台前後まではそう難しくないとみている。■東京製綱は10月安値104円からW底を確認した後の復活途上にある。221円にある200日線、225円にある26週線突破にあと10円前後まで戻してきた。業績面でも買い対象となる水準にあり、信用需給は1.74倍とよい。低位材料株として、直近でも推奨してきたが、上値ネックライン突破に期待したい。

◆クリスマス・プレゼント銘柄としてきたプリマハム(2281)が、今月4日に141円まで叩かれ75日線にタッチした後、それを待っていたかのように上げに転じ、1週間後にクリスマスイブを控えたきょう193円まで戻してきた。11月高値210円をとるかどうかは仕掛け的な動きがあるかがポイント。みんなで怖くないとばかりに突撃したときは空中分解も予想される。既に利益確定売りゾーンに入ってきたここからは、割り切った買い以外はご法度とみる。■Pワークス(3627)が2万円高の12万3600円ストップ高引けとなった。同社は携帯電話での電子ブック閲覧ソフトの開発やコンテンツの制作・配信が主力。今09年2月期業績は順調見通しにあり、新四季報「新春号」では来期も2ケタ増収増益としている。今年5月の新規上場来いいところなく一本調子に下落。上場翌日の最高値74万1000円から10月28日には8万8000円まで下落。12月5日に9万6000円のダメ押しを入れ、この日のストップ高を合図にGOサインが点灯したとみる。「欠くれば、満つる」という、出来高も1カ月ぶりに700株を超えた

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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