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2008/01/29

◆前日と裏腹の相場だった。日経平均株価の指数採用銘柄225の星取表は、205勝16敗4分けとなり3%弱の急反騰相場となった。前日はといえば、16勝207敗2分けだから全く正反対の結果となった。東京市場だけで解決がつかないような、明日の相場が読めない米国を中心とした海外相場・景気次第?の「極端に強弱感がはねる」不安定な正月相場はあと2日で終わる。前日は、米国株安にアジア株急落が追い討ちとなったうえ、13時台に新日鉄(5401)が発表した07年4〜12月(第3四半期)連結営業益が減益だったことから、悪役となり全般相場の足を引っ張った。逆に、この日は、28日にブッシュ米大統領が一般教書演説で、緊急経済対策の早期成立を訴え、30日のFOMC(米連邦公開市場委員会)後の利下げ幅は0.5%となるとの見方が広がり、米株が急反発。世界株式市場に落ち着きを与えた。前引け後に3Q業績を発表した郵船(9101)が今08年3月期業績予想の増額修正を発表したことから、買いが広がっていった。

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◆もっとも、当欄は、海運株に関しては、20年単位の大相場を出し切った後であり、長期投資は基本「戻り売り」と位置付けている。郵船、商船三井(9104)の場合、11月から<3カ月連続で月足陰線>となり、24カ月移動平均線を割り込む可能性が高い(商船は1257円、郵船は904円が分岐点)。■一方、新日鉄は、来09年3月期業績コンセンサスの上ぶれの可能性があること、月末時点の月足では3カ月連続で24カ月線を回復しており、長期上昇軌道を継続。この日引け後に発表された25日現在の信用需給は、売り残株数が292万株増となる一方、買い残は916万株の大幅減となり、信用倍率は12月14日の10.9倍から3.68倍まで好転してきた。引き続き、市場体温計として注目したい。新日鉄はどうも・・という投資家には、新日鉄関連株として●この日30円高の553円引けとなった太平工(1819)を先鋒隊としてここから注目したい。月足は、いったん26週線を割り込んだものの、この日の急騰でプラスかい離を回復している。昨年相場と同様に太平工が切り込み隊長となるか?

◆建設セクターでは、中東産油国のインフラ整備関連など海外事業を手掛けているかどうかが取捨選択の分かれ目になろう。なかで注目はUAE、ドバイでの交通網関連事業を手掛ける大林組(1802)。何に注目かといえば、今月は月足陽線となり、昨年4月以来9カ月ぶりに6カ月線を上抜く好「チャート」となる。週足ベースでは昨年11月下旬の466円をボトムとし、下値を切り上げている。

◆新興市場銘柄では、年明けから上昇ピッチを加速しており、「05年の上場来初めての上昇相場入りとなりつつある」ザッパラス(3770・マザ)に注目。「携帯電話使用の占い情報配信」事業を手掛けるというのは気に入らないが、有料コンテンツ会員数が増加しているうえ、自社製作・自社運営サイトの拡大が収益を押し上げる。今08年4月期業績は大幅増収増益見通しだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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