バックナンバー

2006/08/17

◆新日鉄(5401)が来た!やっとトップランナーとなった。485円は91年5月以来15年ぶり高値だ。日経平均が1万6200円台の高値をつけていた前場は470円台でもみあっていた。しかし、後場、日経平均が1万6100円台前半に上げ幅を縮小し、さらに、引けにかけ下げに転じるなか、上げ幅を拡大していった。本欄は新日鉄を市場体温計銘柄としてきた。4月の相場天井打ち後は、「次の相場の柱は新日鉄」といってきた。昨年9月末から11カ月間の長い期間、3月高値の479円を頂点とした450円〜470円台が上値の壁となるボックス相場が続いてきた。が、きょうそれを突破した。出来高は1.74億株に膨らんだ。6月16日にいったん370円の年初来安値に叩かれたことが逆バネとして働いている。今週で10週連続の週足陽線となりそうだ。とはいえ、直近の日経平均急騰、1万6600円台乗せ、新日鉄株自身の15年ぶり高値示現などから、利益確定売りも出やすくなっている。高値にせりあがったここから勇む必要もない。新日鉄では面白くないとの見方は多い。が、チャートは「反落シーンがあれば買え」とのサインを発信している。ほぼ11カ月も続いたボックス相場を抜け出したのだ。市場体温計として一番ビビッドに市場の雰囲気を体温に表してくれるはずだ。

PR : 儲かる買い方を診断する分析ツールSTOCKBOARD。


◆同社には子会社から衛星企業まで関連企業は多い。●新日鉄相場の先鋒となってきたのが大平金(5541)だ。同社はフェロニッケル最大手だが、16日も、ニッケルはロンドン先物市場で6%の急騰で、1987年以来の高値をつけた。つれて、業績はすこぶる好調で、増額修正期待の買いも入っている。新日鉄と同様に6月16日に592円の直近安値に叩かれた後、先行して反騰に転じた。●「新日鉄構内作業」の太平工業(1819)は新日鉄が35.6%を保有。7月21日の年初来安値256円からきょうの324円まで上昇しているが、1月27日高値は490円、上昇余地はありそうだ。●耐火煉瓦の黒崎播磨(5352)は新日鉄が44.4%保有。業績は2桁利益成長と好調だ。●今週、三角保ち合いを上放れようとしているのは合同製鐵(5410)。ドイツ証券では減益幅が10億円程度に縮小されるとし、投資判断を「買い」に、目標株価を720円に引き上げた。●大阪製鉄(5449・大証)は7月にW底を打ち出直り最中。●日鐵商事(9810・2部)も出直り相場のなか、●運送・据付を手がける山九(9065)は上値を試す動き・・・。新日鉄が大きな相場を描くと想定すれば、賑わいを見せると見てよい。

◆本欄中期注目株の岡谷鋼機(7485・名証)が1600円台へと反発を強めてきた。すでに何度も紹介した通り、新日鉄株式約1900万株、トヨタ株式約690万株など1億株弱の投資有価証券を抱えており、含み益は膨大だ。今3月期の予想受取配当金は28億円に膨らむ見込みだ。2月9日の上場来高値2400円から、全般株価下落による含み益の減少及び株式売り出しが嫌気され6月23日には1362円まで売られた。が、7月19日に1370円の二番底を入れ、上げに転じているもの。依然、割安感が強い。

PR : 誰よりも早く!業界初の「分足テクニカル・スクリーニング」。


魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

愛用のチャートソフトはSTOCK BOARD

リアルタイムチャート

スクリーニング
STOCK BOARD
2週間お試し受付中!
メールマガジン

アナリストレポート「魁」など有力銘柄情報を配信〜トレーダーナビ

   

メルマガバックナンバー

powered by まぐまぐトップページへ