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2009/04/01

◆4月1日、2009年度の東京株式市場幕開けは、日経平均株価が242円38銭高の8351円91銭と4日ぶりに反発し。3月調査の日銀「短観」で、大企業・製造業の業況判断DIはマイナス58と、前回12月調査から34ポイント悪化し、調査開始以来の最低水準を更新した。大企業・非製造業でも業況判断DIはマイナス31と10年ぶりの低水準だった。日経平均9時台に8100円割れ場面があったが、短観で自動車、電気機械など業況のモメンタムが改善する業種が散見されたうえ、「市場はそれ以上に過大な悪化を織り込んでいた」との見方もあり、上げに転じた。3月31日の米銀行株が追随買いされ3日ぶりに反発したことや東京外為市場で1ドル=99円台央まで円安が進行する場面があったことも後押した。

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◆なお、日銀「短観」だが、今回、大企業・製造業のうち7業種で、サプライズのマイナス幅が12月比縮小した。うち、自動車と電気機械は、30日発表の2月鉱工業生産で在庫率指数が低下した業種でもあった。「事業環境の想定外の悪化に歯止めがかかっているならば、業績は最悪期を脱したとの見方が強まりやすくなる」との見方もあった。また、6月見通しはマイナス51とやや改善するが、先行き見通しの改善は06年6月調査以来、約3年ぶりのことであり、株価押し上げ要因となる。

◆前日大引け後に、「TBS(9401)株の全株式19.8%の買い取りをTBSに請求することを決めた」と発表した楽天(4755)は当然ではあるが買いが先行、2000円高の4万9200円で寄り付いた直後にこの日の高値4万9400円を付けた。その後、下値は切り上げる格好となったものの、もみ合う展開で終始した。一段高には、TBS株の処理及び処理後の事業戦略など、方向が見えてくることが必要か。テクニカル面では、週足チャートで、5万円台前半に13週移動平均線から26週、52週線がそろっており、これを突破することが出来るかがポイント。そして、中期的には、昨年5月高値6万7600円をクリアし、上昇基調に転換することが不可欠だ。

◆GSユアサ(6674)は、5850万株弱の1月16日以来の大商い。1月30日以来の500円台乗せで、1月22日以来の500円台引けとなった。同社株は環境対応車関連の思惑材料株系銘柄。そして、三菱自(7211)向けだけでなく、きょう1日にはホンダ(7267)とハイブリッド車用の高性能リチウムイオン電池の製造・販売及び研究開発を手掛ける新会社を設立した!3月27日現在の貸借倍率は0.97倍、売り残株数2519万株に対し買いは2453万株と売り長とひっ迫状況が続いている。  チャートは、三角保ち合いから上に放れる構えとなってきた。押し目を待ちたいのだが・・。  

◆来10年3月期黒字確保予想のハイテク関連株からは、HDD用モーターで世界トップシェアの日電産(6594)の反落局面を狙いたい。電気自動車はガソリン車に比し、高効率ブラシレスモーターを数量で2倍、金額では5倍使用するとの指摘がある。株価は、3月27日に4780円まで買われ、2月の年初来高値4650円を更新した。きょう現在の25日線が4254円、75日線は4003円。日足ベースの一目均衡表で「雲」と呼ばれる抵抗帯の上限は4092円・・と下値のポイントに接近してきた。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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