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2010/12/09

◆日経平均は前日比53円高の1万285円と続伸した。米国では、8日もオバマ米大統領と共和党のブッシュ大型減税2年間継続合意を背景に米長期金利が上昇し、NY外為市場で円が1ドル=84円台に続落した。東京外為市場では朝方に84円台と小安い場面があった後は83円80銭台と小反発(対ユーロでは111.55円と続落)した。しかし、朝方に発表された7−9月期GDP改定値が年率4.5%増と速報値の3.9%増から上方修正されたこともあって、金融関連、輸出関連株を中心に買いが広がった。この日のアジア市場では、利上げ観測が連日で嫌気されている中国・上海総合指数が1.3%安、インド・ムンバイSENSEX30種が2.3%安・・と突出した人口大国2大市場の下げが急だったものの、他のアジア主要市場がそろって上昇したことが後押しした。■日経平均は終値ベースで5月14日以来約7カ月ぶり高値となった。騰落レシオは前日、158.3ポイントまで上昇した時、少なくても1970年6月以降で最高だったという。きょうはさらに5ポイント超上げて163.5ポイントだ。連日で過去最高更新となったもよう。「相場への注意信号が急となったのではなく、大相場の始まりを示唆している」との指摘もある。本年相場はフィナーレに向かって期待してよい!?いやいや、浮かれるのは禁物。これまで「蚊帳の外」にあった市場が、海外投資家によって、出遅れはチャンスとばかりに拾われてきた結果とみれば、根拠なき熱狂だけは避けたい。また、海外ファンドなどの11年相場に向けたポートフォリオ組み換えに絡み年末年始で相場が様変わりの展開となることもよくある。当欄は引き続きジリ高基調銘柄のピックアップを基本としたいものだ。

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◆介護付き有料老人ホーム運営のメッセージ(2400)は繰り返し紹介してきた銘柄だが、11月後半の2日間で一気に2007年2月以来の高値に上昇した。年初から11月央まで20万円を挟んでのもみ合いに終始したように見える。が、その間も52週線が下値をサポートして、「ゆっくりではあるが着実に下値が切り上がっていた」。その地味な動きが、買いエネルギーを溜め込み12月の急騰シーンが生まれたのだ。前週の週足は上ヒゲの長い実線陰線幅の小さな「天井足」の格好だった。が、下値22万円を意識した頑強な動きを続けており、この、頑強な相場が続くならば、さらに、「買い増しも可」としたい。低価格老人ホームで業界トップの利益率を上げており、賃貸住宅と訪問介護を組み合わせた老人ホーム「Cアミーユ」の同社業績押し上げはもっと評価されてよい。年末までじっくり「買い場」をさぐりたい。●工業炉トップの中外炉(1964)が急反騰。一時19円高の320円まで上げ、7日に付けた年初来高値303円を更新。08年12月以来の上値関門である300円とび台の節目を突破した。今3月期は、太陽電池や二次電池など新エネルギー関連で今後の大きな成長が期待される市場での事業開拓を進め、アジアを中心とし旺盛な需要がある海外で、積極的に経営資源を投入、一段の受注・売上の拡大を図る計画という。ここは、一歩引いて、「買い」のタイミングを待ち望みウォッチングを続けたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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