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2011/05/26

◆日経平均は前日比139円高の9562円と急反発し、ほぼ2カ月ぶりの安値からいったん放れ、25日からの世界同時株高につながった。25日の海外市場では、NY原油先物が続騰し5日ぶりに1バレル=100ドル台を回復したことから商品市況の上昇をみた投資ファンドなどのリスクを取りに行く動きが広がり、南欧を含めて欧州株が上昇、NYダウも4日ぶりに反発した。この流れに加え、前日は悪役となったアジア株もそろって全面高商状となった。そして、東京では、キヤノン(7751)が前日に発行済み株式総数の1.2%に当たる1500万株を上限とした自己株式の取得を発表したこと、円が対ユーロで3日続落し、対ドルでも片足82円台につけるもみ合いとなった・・ことから、精密機器、電気機器、輸送用機器など輸出関連セクターが上げ、鉱業、石油・石炭、非鉄金属など素材・資源関連セクターとともに市場を牽引。TOPIX業種別株価指数は全33業種中32業種が上昇し、下げたのは0.10%安とわずかに続落したガス・電力1業種のみだった。米国発の過剰流動性を背景とした商品市況と債券市場、為替市場、そして、株式市場がストレートに響きあう相場は6月の米FOMC後の施策転換?をにらみつつ、なお続いている。

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◆しかし、東証1部市場の出来高は前日比880万株増の16億1643万株と3日ぶりに増加したものの、3日連続の16億株台と上値を追うには力不足の水準にとどまった。売買代金もまた751億円増の1兆1708億円と3日ぶりに増加に転じたが、依然、低水準であることに変わりはない。もちろん、日経平均は5月2日高値1万17円から24日には9406円とほぼ600円、6%下げており、海外高の後押しを得てリバウンドがあって不思議ない。ただ、出来高増がなければ52週移動平均線(26日現在9805円)、200日移動平均線(同9826円)を一気に突破し、1万円台回復が示現するには、海外相場の想定以上の大幅高が必要だろう。

◆自動車関連としてタイヤ最大手のブリヂストン(5108)をチェック。直近人気は、天燃ゴム価格の低下による業績上ぶれ期待が背景。13日に今12月期業績予想の大幅増額修正を発表。連結経常利益を1240億円から前期比2.1%増の1510億円に増額、16.2%減益予想が一転増益見通しに転じた。ゴム先物価格は中国経済の減速懸念によりは2月高値から20%超下げている。テクニカル面では、08年のリーマン・ショック後、1800円前後が上値ネックラインとなってきた。しかし、昨年10月安値1409円から13週、26週線沿いの上昇基調が続き、上値ネックラインを突破した。2年間のボックス相場から上放れた意味は大きい。押し目あれば、打診買いしたい。

◆常連銘柄では、マクドナルド(2702)はユックリズムではあるが52週線沿いの上昇基調にあり、明日の、年初来高値圏での週足陽線。中間決算月にあたる6月相場での08年12月高値2170円突破に期待。●メッセージ(2400)もまた、上げ下げを繰り返しながらも、08年10月安値からの26週線もしくは52週線沿いの上昇基調にある。5月に発表した前期経常利益は予想を1割超過達成。今期は11%増を予想だが、増額の余地有り。20日に分割落ち後高値を更新した。もう一段上が狙えそうだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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